友達から「Smap! Tour! 2002!」のDVDを借りて見た。SMAPが世代をこえたみんなのアイドルである理由がちょっとわかったような気がした。
決して歌を聴かせるコンサートではないけれど、会場に来た誰もがSMAPと同じ空間で歌や踊りを一緒に楽しめる。SMAPの5人もまた、エンターテナーとして「会場に来ている人に最大限コンサートを楽しんでもらうこと」を目的にコンサートを作っているのだろう。会場を写した映像が時々出てきたが、観客の皆さんの表情がどの人もほんとに楽しそうだった。それは、SMAPが好きだから何でもOKという、熱狂的ファンの陶酔した表情ではなく、子どもとお父さんが一緒に楽しむ姿や、OL世代の皆さんが仕事忘れて素直に楽しんでいる姿を見たからそう感じたのだ。そこにはすでにエンターテーメントとしてのコンサートの型が完成されている。これはこれで凄く貴重な空間提供をしているなあと思った。
そのあと、「KinKi Kids Dome F Concert 〜Fun Fan Forever〜」のビデオを見てみた。ドームという大きな会場で、5人と2人では見せられる限界も違ってくるし、同じ事務所に在籍するグループといっても、ふたつのグループはメンバーの世代も性格も違うから、単純に比較はできないが・・・。
KinKi KidsのコンサートはSMAPと比べると大分静か(この辺は楽曲の差もあるが)だけれど、その分純粋に二人の歌や踊り、マイペースなトークを見て楽しめる。ステージにしても、照明が綺麗とかセットが凝っているとか、そういったほうにも目が向く。キンキの二人が目指しているのは、「お客さんにいかに素晴らしい歌を聴かせるか、踊りをお見せするか、すてきな空間を演出できるか」そして、そのステージを提供した上でさらに「楽しんでもらえるか?」ということなんだと思う。目指しているもののハードルが高いから、まだすぺてが完璧に出来ていない部分が大いにあるのだけれど、それなりにまとまっているし、彼らのやろうとしていることは十分理解できる。だから、辛口に言わせてもらえば、こちらはまだ発展途上のコンサート。当然、ファンでない一般の人が見てどれだけ楽しめるかは未知数。ただ、KinKiファンとしてはコンサートは彼らの成長が感じられる、毎回とても素敵で貴重な空間となる。
KinKi KidsはSMAPのように万人受けするグループではないのかもしれないけれど、逆に万人受けしない分アイドルという枠を超えて活躍できそうな気配。
画面上ではあるけれど、ふたつのコンサートを見て感じたことは、コンサートという場を流れる空気感と発しているエネルギーの違い。どちらも素敵なコンサートであることに違いはない。
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