立ち位置を決めるのは彼方自身〜KinKi Kidsへのエール

  • 2007.01.08 Monday
  • 19:46
日本にいる友達が、年末の音楽番組を撮ったビデオを送ってくれた。
その番組の中でMr.Childrenの櫻井さんがこんなことを言っていた。
『望まれているというものを作ると言うよりもほんとに自分たちが好きになれる作品を作っているつもりなんですけれども、そういう作品が多くの人に共感してもらえるのはすごくラッキーなことだと思ってます。これからもそういうバランスがうまくとれたらほんとに幸せだと思います。』
これがきっと、アーティストにとって理想の作品づくりのスタンスなんだろうと感じた。そして、思った。
「アーティストは自分の作品や表現に対して正直であるなら、無理に他人に合わせることなく、時には、わがままだ、高飛車だと誤解されるくらい自由にふるまってもいいんじゃないか、そのぐらいでないと多くの人の心を動かすような素敵な作品は出てこない」

アーティストにとって、ライブはその作品を披露する大切な場所、また、ライブ自体がひとつの作品とも言える。
だから、本来そこに嘘があっては、表現者である本人自体が納得できないはず。
ライブは自己表現の場だから。大きなエネルギーが発生する場所だから。
当然、前もってその内容が公表されることはあり得ないし、公表されたとしてもその通り行うかはわからない。
勿論、人に迷惑をかけることになる行為は論外だけど、ステージ上では好きなことをやっていい。観客を裏切ったっていい。アーティスト自身が、それが自分だと思うなら。
また、観客の側もそれに対して自由に答えていい。受け入れられなかったならその場から静かに立ち去ったっていいと思う。
観客がアーティストに求めるものは共感できる作品とすばらしいパフォーマンス、これに尽きる。
それは、私がここ数年間に足を運んだ、ENDLICHERI☆ENDLICHERI、Jake Shimabukuro、DEPAPEPE、上原ひろみのライブで実感したこと。

上原ひろみさんのコンサートの終わり、ダブルアンコールを求めていた観客はひろみさんが出てこないようなので、潔く帰り始めた。
その時、彼女が何か物を探すそぶりで、ふたたびステージに上がってきた。まだ帰っていなかった観客がふたたびリクエストすると、彼女は言った。"I don't play." それでもまだ、観客がリクエストしたら、「仕方ないわねぇ」というかんじで、1曲さらっと弾いてくれた。
そこには彼女の観客への素直な思いやりとサービス精神があった。アンコールって本来はこういうものなんだと感じた。

アンコール、ましてやダブル・アンコールという行為は観客のリアクションに対して、アーティストがさらに何かを返したいという衝動にかられたときにだけ発生するものだと思う。それは、アーティストから観客への感謝の意味を込めた特別なプレゼント。
アーティストは自分が弾きたい、歌いたいと思ったときだけ行えばいい。ラストだからといってダブルアンコールをやらなければいけないという決まりは全くない。

KinKi Kidsが今年の元旦に行ったコンサート。そこでの『彼』の『ちょっとした振る舞い』が今、思わぬ物議をかもしているようだ。
私は足を運べなかったから、そのライブの内容については何もいえない。ライブは生ものだから、自分で感じない限りは何も言えない。
ただ、様々なサイト上の書き込みを読みながら思った。
俗に言う『アイドル』と、『アーティスト』の二つの顔を持つ、彼ら独特の立ち位置が生み出した出来事。それが、今回の物議かと。
理想を言えば、『アイドル』は「作られたイメージ」どおりに動かなければならない。プロデューサーは『アイドル』自身ではなくほかにいるのだから。
当然、コンサートでは、そのプロデューサーの作り上げた『アイドル』像に近い姿を示さなければならない。それが、プロの『アイドル』の姿。
ところが、『アイドル』としてデビュー・活動はしているが、現在KinKi Kidsは、コンサートのかなりの部分を自分たちでプロデュースをして行っている。
当然、楽曲選択からコンサートの構成まで、その内容すべてに彼ら自身の様々な想いが込められている。いろいろ意見はあるかと思うが、少なくともKinKi Kidsとしてライブをするときの彼らの現在のスタンスは『アーティスト』なのである。
今の彼らにとってコンサートとは、誰かにお膳立てしてもらった舞台を『アイドル』として演じる場なのではなく、紛れもなくKinKi Kidsとしての「自己表現の場」「ひとつの生の作品」なのである。
ところで、KinKi Kidsを見にきている観客は、二人を『アイドル』としてみている人と、『アーティスト』としてみている人とが複雑に混ざり合っている。また、『アイドル』と『アーティスト』両方の顔を持つKinKi Kidsが好きなファンだっている。
どのファンが良いとか悪いとかではなく、ファンひとりひとりが彼らに求めているものが違うだけ。「アイドルなら、元気でにこっと笑って欲しい。手を振ってファンにサービスして欲しい。元気のない姿は見たくない。」と思う人もいれば、
「感情ゆたかなアーティストなら気持ちが乗らないときもあるよね。無理に飾らず、ありのままの姿を示してくれたほうがいい。」と思う人もいる。どちらも観客の側の正直な心理。
ライブ・パフォーマンスを行うほうの本人たちはすごい難しいだろうなと思う。ファンを喜ばせようと言う優しい気持ちを持っている二人だから余計だ。でも、その難しさを認識しつつも、彼らは毎回最高のライブを行うためのチャレンジと模索を怠らない。時には、心残りの結果がでたとしても。
今回の『彼』の『ちょっとした振る舞い』。ライブを眺めた人たちひとりひとり、KinKi Kidsをどう捉えているかできっと反応が違ったのではないかと思う。
そして、いろんな意見・反応があってそれでいいと思う。その反応を受けとめて、二人はまた自分たちの立ち位置を探して行ってくれるのだろうから。
これからもKinKi Kidsの立ち位置を決めるメイン・プロデューサーは彼ら自身。どんなKinKi Kidsを見せてくれるのか楽しみだ。
コメント
いつぞやケリーライブでお隣に座らせていただいたわたしです。
お久しぶりです。
おっしゃることにとても共感します。
わたしは元旦コンに参加してました。
わたし自身はどうかな。
「アイドル」と「アーティスト」の両方の部分を楽しみながらも、
ケリーの影響もありアーティスト寄りになってきてるかなという感じです。
当日はやっぱり両方の感情をわたしは持ちました。
「せっかく近くに来てくれる席だったのに、
 彼が乗ってなくて笑顔も少なくてあまり手も振ってくれな くて寂しい」
という気持ちも正直あったし、
でも「そんな彼がますます好き。
わたしはいつも同じステージを求めているわけじゃない。
その日の感情をぶつけてもらってかまわない」
とも思いました。

彼ら自身、本当に難しいだろうなと思いますけどね。
そして、彼らがどんな選択をしても、
受け止められたらいいなと思っていますけど。

  • 2007/01/12 4:26 PM
こんにちは!お久しぶりです。書き込み&貴重なご意見ありがとうございます。
私自身もKINKIさんには「アイドル」と「アーティスト」の両面性を持つデュオとして魅力を感じています。
そして、ほんとに、『彼らがどんな選択をしても、
受け止められたらいいな』と思います。
10周年を迎える今年は、二人がどういう方向に行くのかますます楽しみですね。これからも楽しく応援しましょう!(笑)
  • bonyarihitsuji
  • 2007/01/13 12:35 PM
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